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MSXの権利問題を考える

>エミュの無料配布にあたって、MSXのシステムロムも無料で添付し
>てもらえるんでしょうか。
>有料だったり、あるいは実機から吸出しだったりだと、MSXの普及
>はうんと難しくなってしまいますよね。
>この辺どうなってるんでしょう。
>NASUさん、ご存知ですか?

BIOS-ROM 版権のことですよね。
まだ、アスキーの結論は出てないと思います。

なお、MSXというシステムの権利自体はいまだにマイクロソフトにあります。アスキーには頒布権があるだけです。まずはマイクロソフトの説得が必要になります。

※ 2000年10月30日現在

アスキーは権利の整理がいろいろと大変でしょうが、私としてはフリーコピー可にしてほしいです。そうすれば、公式以外のエミュでも自由にBIOSが使えるようになりますし。個性的なエミュと拠り所になるような公式エミュは両方ある方が未来が開ける気がします。

ただし、BIOSの内容を自由に変更するのはマズイと考えます。MSXの規格は遵守しつつ、プラスαをどうするか考えていかなくてはなりません。


最近の各版権企業(別にMSX関連という意味ではない)の姿勢には疑問があります。利益の囲い込みばかりでソフトウエア文化の自由な進化を促そうという気が感じられません。ま、不景気だしデータ配信を睨んだらコンテンツの囲い込みに走って出し惜しみする気持ちもわからんではありません。

逆に、エンドユーザー側の姿勢は反対に「タダでつかえりゃそれでいい」と言わんばかりで、作者に対する敬意も感謝も評価も感じられません。ま、まともにコンテンツが流通されないんだから海賊行為でもなんでもしないと入手できないですし、中古流通さえ「NO!」だと言うんではもう内緒でどうにかするしかありません。第一、良いソフトかどうかもわからないのに金なんか払えるかって感じでしょうか。

一方、企業体にもエンドユーザーにも、嫌気が差した孤独なクリエイターの屍が累々といった状況が見られ、作品の流通を試みても返って不機嫌にさせられるだけなので、いっそどこにも発表しなくてイイやってことになってしまいます。といって作品発表は自己満足がすべてだという言葉はそれ自体が矛盾しています。発表とは外部に行うことなのですから。リアクションがあってはじめて「自己満足」が得られるのだし。誰ひとりダウンロードしてくれないのは(一本も売れないのは)、回りが馬鹿だから、という究極の孤立状態に陥ってしまいます。(小さなグループを作って集団孤立状態に陥るってのもあります。)

三者がこれでは「未来」はありません。

事態はMSXにおいても同じであると思います。開発環境が制限されたり、配布に制限があったりしてはいけないと思います。また、私のようなエンドユーザーが作品を入手できなくなるような状況も避けたいです。


かつて、Mファンなどで発表された作品の頒布件はいまだに徳間書店にあり、法律上は作者といえども自由に頒布することができません。こういった問題を解決するだけでなく、今後は再びこういったことが起こることを避けなければなりません。

※ たとえばアスキーサーバに登録した携帯用MSXゲーム(フリーウェア)を自分のHPで発表できないとかそういった事態を避ける。
※ “MSX-FAN”の発売元であった株式会社徳間書店インターメディアの所有するMSX関連の版権は、現在では株式会社徳間書店に譲渡されている。

作品が容易に入手でき、流通に利益を確保し、作品が死蔵されることを避け、作者が正当な評価を得られるにはどうしたらよいかを考えていきましょう。

権利問題の解決を考えるというのは、そういうことなのです。


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